前編では、ハイゼットカーゴS700Vのルーフ断熱DIYに使用した材料と道具を紹介しました。
今回は実践編として、実際の施工手順と作業のポイントを詳しく解説していきます。
軽バンのルーフは、鉄板に化粧板があるだけの構造のため、夏は直射日光で一気に高温になり、冬は冷気がそのまま伝わってきます。
ここをしっかり断熱しておくことで、車内の快適さがまったく違います。
作業の流れは次の4ステップです。
- ルーフの化粧板を取り外す
- 鉄板部分に防振材を貼る
- その上から断熱シートを貼る
- 化粧板を元に戻す
一見シンプルな作業ですが、注意するポイントを押さえることで仕上がりと効果が大きく変わります。
この記事では、実際に私が施工したときの様子を写真とともに紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
※前編をまだ読んでいない方は、材料や準備について解説した
▶︎ 【ルーフ断熱 前編】ハイゼットカーゴS700V DIY|使用した材料と準備編 からチェックしてみてください。
施工手順
Step1. ルーフの化粧板を取り外す
まずは、ルーフ断熱施工のためにルーフの化粧板を外していきます。
ハイゼットカーゴ(S700V)のルーフは、金属製のステー(支え)で化粧板が固定されている構造になっています。このステーは10mmのナットで留まっているので、ソケットレンチ(固ければT型レンチ)を使って外していきます。
ナットを外したら、ステーも外せるので、化粧板をゆっくりと下へ下ろします。
このとき化粧板を無理に曲げると割れたり折れ曲がったりする可能性があるため、片手で支えながら慎重に作業します。
外したナットは紛失しやすいので、トレイや小物ケースでまとめておくと安心です。
正直なところ、今回の作業の中でここが一番大変な工程です。
防振材や断熱シートを貼る作業は、効果を実感しながら進められるので楽しいです!
その準備として最初はちょっとだけ大変ですが、ここだけ頑張りましょう!
Step2. 防振材を貼る
化粧板を取り外したら、次はルーフの鉄板に防振材を貼っていきます。
■ 防振材をカットする
まずは防振材を貼りやすいサイズにカットします。
私の場合は 15cm × 5cm 前後 に切って使うのが扱いやすかったです(参考までに)。
もちろん大きさは自由なので、貼りやすいサイズに調整してOK。私は余った切れ端も使用したので、こんなに差があります。

カットしたら、貼る箇所を パーツクリーナーで脱脂して油分を落とします。
これをやるだけで粘着力が大きく変わります。
■ ランダムに配置して貼り付け
鉄板の全面に貼る必要はありません。
1/3~1/2程度をランダムに貼るだけでしっかり効果が出ます。
・均等に揃えなくてOK
・多少ズレてもOK
・交互にランダム配置でOK
軽く手で押しつけた後、圧着ローラーでしっかり密着させます。
■ 音を確認しながら追加
作業途中で天井を軽くノックしてみて、響きが強い部分には追加で防振材を貼ると効果的です。貼る前は音が綺麗に響く感じですが、貼っていくとビリビリと鈍い響きになっていき、最後はコンコンとほとんど響かなくなります。
貼った箇所と貼る前の箇所をノックしてみて比べると面白いので試してみてください!

実際の仕上がり写真を見ても分かるように、サイズはバラバラでも問題ありません!
ここは隠れてしまう部分なので、見た目より効果優先でOKです。
※掲載している画像は作業途中のもので、最終的にはルーフ全体に貼り付けています。
▼この工程で使った材料
Step3. 断熱シートを貼る
防振材を貼り終えたら、次はルーフ全体を 断熱シート で覆っていきます。
夏の直射日光による熱気、冬の冷気の侵入を大幅に軽減できる重要な工程です。
■ 全面を覆うように貼る
断熱シートは、できるだけ 切れ目が出ないように全面を覆う のがポイントです。隙間があると、そこから熱が出入りしてしまうため効果が落ちてしまいます。
本当は一枚で貼るのが理想ですが、長さをぴったり測って貼るのはなかなか難しいので、何枚かに分けて貼っても問題ありません。(もちろん私は分けました。笑)
継ぎ目は少し重ねて貼ると、隙間からの熱気・冷気の侵入も防げます。

■ 粘着面だけで固定してOK
今回私は、断熱シートの 元々の粘着面のみ で貼り付けました。
最後に化粧板を戻すので、多少粘着力が弱くても落下の心配はほとんどありません。
むしろ、防振材+断熱材で厚みが出るので、化粧板を戻すと結構ギリギリになります(笑)
ギリギリだと少し不安な方は、効果はやや薄れてしまいますが、薄手の断熱材を選ぶと安心です。
■ 断熱材の効果
ルーフに断熱材を貼ることで、
- 夏の日差しによる車内のムワッとした熱を軽減
- 冬の冷気の侵入を抑えて車内温度が下がりにくくなる
といった効果が期待できます。
これは貼る前後で体感できるレベルなので、丁寧に施工していきましょう!
▼この工程で使った材料
Step4. 化粧板を元に戻す
断熱材を貼り終えたら、最後に化粧板を元の位置に戻します。
※化粧板を無理に曲げると割れたり折れ曲がったりする可能性があるので注意!
ステーを元の位置に合わせて、化粧板とステーの位置を確認しながら10mmナットを締め固定していきます。

まとめ
ここまでで、ルーフ断熱の基本工程はすべて完了です!
実際にやってみると分かりますが、ルーフの断熱は「見えない部分」なので、丁寧に仕上げる部分と、手を抜いても良い部分を上手に使い分けると楽しく作業ができ、さらに効果もしっかりと出ます。
化粧板を戻した直後は、「ちゃんと効果あるのかな…?」と不安に思うかもしれませんが、
- 雨が降ったときの雨音
- 真夏の炎天下で車に乗った瞬間
- 真冬の冷えた車に乗り込んだ瞬間
- エアコンで快適な温度になるまでの時間
こうした場面で、確実に効果を体感できます!
※とはいえ暑いものは暑い。寒いものは寒いです。でも確実に効果はあります!雨が降った時の雨音にはきっと感動します。
ルーフの断熱処理は少し注意点もあり、大変な部分もありますが、絶対やった方がいい!とオススメできます!
ぜひこの記事を読んでチャレンジしてみてください!最後まで読んでいただきありがとうございました!
作業内容
「ルーフの断熱処理」
所要時間
・準備(防振材、断熱材のカット):約40分
・天井の化粧板外し:約40分
・防振材貼り:約30分
・断熱材貼り:約40分
・化粧板戻し:約20分
合計:約2時間50分
作業難易度
⭐️⭐️☆☆☆



